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diary

水俣病と小鹿田焼き
グローバル化の流れにまったく異なった道を歩んだふたつの地域、水俣と小鹿田について考えています。関心をもったのは不知火海水俣の漁民の暮らしを愛す「苦海浄土 わが水俣病」の石牟礼道子さんと、「日田の皿山」小鹿田の陶工たちの暮らしを愛した民芸運動の柳宗悦やバーナード・リーチの影響からでした。
水俣病資料館 石牟礼道子「苦海浄土 わが水俣病」
 水俣病資料館にて
「わかるかい杢。お前やそのよな体して生まれてきたが、魂だけは、そこらわたりの子どもとくらぶれば、天と地のごつお前の魂のほうがずんと深かわい。泣くな杢。爺やんのほうが泣こうごたる。
杢よい。お前がひとくちでもものがいえれば、爺やんが胸も、ちっとは晴るって。いえんもんかのい――ひとくちでも。」
 石牟礼道子「苦海浄土 わが水俣病」より
グローバル化の波に巻き込まれた水俣、伝統を守りグローバル化にさからった小鹿田。水俣は経済成長をとげると同時に工場排水中のメチル水銀中毒症におかされ、そのうえ周囲からの差別、チッソや国との永い裁判に苦しみ続けてきました。また生活の基盤である海と生態系への環境汚染も見逃すことはできません。
一方、小鹿田はグローバル化の荒波にのみ込まれることもなく山麓にひっそりたたずみ、昔ながらの豊かな暮らしを頑なに守り、世知辛い世俗におかされず、今ある「桃源郷」を生きています。このふたつの地域の闘いから見えてくるのは、真の賢さとは、経済発展というイリュージョンの信奉者にならず、自然に即した暮らしを愛すことだと想うのです。
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